わき汗(腋窩多汗症)

  1. わき汗(腋窩多汗症)について
  2. 治療法について
  3. ボトックス治療について

1.わき汗(腋窩多汗症)について

日常生活で困るほど、汗が多く出る疾患を「多汗症」と言います。症状が出やすいのは、汗腺が密集している手のひら、足の裏、わきの下の部位です。
「原発性腋窩多汗症」とは、汗の量が多くなる原因となる病気や障害がないにもかかわらず、多量のわき汗に悩まされる疾患です。当院では、わきの下の多汗症治療のうち、外用薬、注射薬の保険適応治療にも対応しています。

2.治療法について

「わき汗」に対して、当院では以下の3種類の治療を行っています。

  • 塩化アルミニウム液の塗布(保険適応外)

    20%塩化アルミニウム水溶液を1日1回就寝前に塗布します。この外用剤の成分には、汗の出口を塞ぐ働きがあります。高い有効性が報告されている治療ですが、効果が一過性のため、継続使用が必要です。塗布部位のかゆみや赤みが生じることがあるため、注意事項を守って使用してください。

  • エクロック®ゲル5%外用剤(保険適応)

    エクロック®ゲル5%外用剤
    エクロック®ゲルは、原発性腋窩多汗症に対する日本初の保険適応外用薬です。
    交感神経から汗を出す指令がエクリン汗腺に働いて発汗しますが、エクロック®の有効成分はこの指令を受け取る部分をブロックして発汗を抑えるお薬です。

    使用方法
    1日1回左右のわきの下にそれぞれ1プッシュ分を塗布します。

    • 必ずアプリケーターを使用して塗布してください。
    • 塗布後薬液が乾くまで、衣類が当たらないようにしてください。
  • ボトックス【A型ボツリヌストキシン】注射(保険適応)

    原発性腋窩多汗症については、診察の際に重症度(HDSS)を評価しています。“重度の腋窩多汗症”と診断された場合は、A型ボツリヌストキシンの注射が保険適応になります。この治療では、汗を出す指令をエクリン汗腺に伝える神経に薬が作用することにより、発汗が抑えられます。
    効果の出現には個人差がありますが、2〜3日で現れ、約4〜9か月間持続します。注射部位の赤みや内出血等の副作用が生じることがあります。治療前に医師から良く説明を受けるようにしましょう。

わき汗が原因で以下のようなお悩みはございませんか?

  • 公共の場でわきの下辺りへの人目が気になる
  • 汗が目立ちやすい服が着られない
  • 汗の量が多いことに我慢ができず一日に数回シャツを着替える
  • 汗の量が多すぎて対人関係において気後れする
  • 勉強や仕事に集中できない

3.ボトックス治療について

ボトックス治療薬
保険診療では、医師の診断に基づき治療計画を立てて薬剤を準備します。初診日当日の治療は行っておりませんのでご了承くださいますようお願いいたします。

わき汗ボトックス治療費

保険適応3割負担の場合 約22,000円
保険適応外の場合
(保険診療とは異なるA型ボツリヌストキシン使用)
55,000円