日比谷線六本木駅2番出口徒歩3分
アトピー性皮膚炎は、かゆみを伴う湿疹・皮膚炎が慢性的に繰り返される病気です。喘息や鼻炎といったアレルギー疾患にかかりやすい体質の人に生じやすいとされますが、皮膚のバリア機能障害や、アレルギーを起こす物質などの環境要因、ストレスなどの精神的要因なども複雑に絡み合って発症すると考えられています。
発症時期については、乳児期に生じて幼児期あるいは思春期までに治る場合や、思春期以降に発症する場合だけでなく、一度良くなってから成人になって再発することもあります。
症状は、乾いた湿疹あるいはジュクジュクした湿疹が、顔、首、肘や膝の内側に出る場合や、上半身中心あるいは全身に広がる場合など様々です。
当院は、日本皮膚科学会の『アトピー性皮膚炎診療ガイドライン』に基づいた標準的治療を行っています。治療は以下の三本柱が主体となります。
そして、再燃を繰り返す場合に再燃回数を減少させるための”プロアクティブ療法”、皮膚角層水分量の改善とバリア機能の回復を図るための”保湿外用薬の塗布”を患者様の症状に合わせてすすめていきます。
治療に対する基本的な考えはガイドラインに沿ったものですが、日々の患者様の診察を通じて、型通りの治療法だけが正解ではないと感じています。
顔・身体の洗い方や外用薬の塗り方を確認したり、生活習慣(食事・睡眠)や学校・仕事などの日常生活ついてもお聞きして悪化予防策を考えるなど、多方面からのアプローチをするよう心がけています。
必要に応じて、漢方薬を用いることもあります。皮膚を診る時には東洋医学の考えがとても役に立ちます。もともとあるストレスや、痒みに伴って増強するストレスを減らす作用のある薬や、皮膚の熱を冷ます薬、皮膚を潤す薬など、漢方の効能は多岐にわたります。漢方薬を取り入れることで、日常生活に支障をきたすことなく過ごせる状態を取り戻すことができた患者様を多くみてきています。漢方薬を試してみたい方はお気軽にご相談ください。