耳垂ケロイド・耳垂裂
耳ピアス後のケロイドや、耳垂裂(ピアスをつけていた耳たぶが切れてしまった場合)も当院の日帰り手術で治療可能です。
図のように、耳たぶが避けてしまっている状態を耳垂裂といいます。避けた部分が自然に閉じることがないため、手術が必要になります。 手術では、Z形成術やW形成術という方法で、傷あとが目立たず、変形が少ない仕上がりを目指します。
耳垂裂の手術(耳介形成術)の流れ
1) 初診日
術前血液検査、手術についてのご説明をします。
2) 手術日
- 手術室で血圧測定等、体調管理からスタートします。
- 手術部位のマーキングを行います。形成外科の手術は、このデザインにより仕上がりが決まるので、時間をかけてマーキングしていきます。
- 局所麻酔を行います。痛みに配慮し、極細針による麻酔を行っています。
- 手術時間は30分〜60分程度です。手術中は痛みを感じることなく過ごしていただけます。
- 手術後はしばらくベッドで安静にしてから帰宅していただきます。
- 手術当日は、シャンプーはお休みしていただき、ガーゼをつけたままお休みください。
3) 手術翌日~
- ガーゼを外してシャンプーができます。
- 抜糸まではシャワー浴としてください。どうしても入浴したい場合は短時間、ぬるめのお風呂にしてください。
- 日常生活に制限はありませんが、手術部位をぶつけたりしないよう注意してお過ごしください。
- 激しい運動は抜糸まで控えてください。
4) 抜糸
術後7~10日程度で抜糸を行います。
5) 経過観察
- 術後1か月時に経過観察を行います。
- 術後は傷が一時的に赤くなり触れると硬い状態です。一般的には3か月くらいをピークに少しずつやわらかく目立たない傷になってきます。
耳垂裂手術に関するよくあるご質問
- すぐに治したいので初診日に手術をしてもらえますか?
- 手術前に血液検査で感染症等のチェックが必要ですので、初診当日は検査を受けていただき、後日手術をご案内します。
- 手術は痛いですか?
- 麻酔をするので手術中は痛みを感じることがありません。麻酔の注射はチクッとした痛みを感じますが、極細針を使用し、極力痛みを感じないよう努めています。
- 抜糸は痛いですか?
- 縫合に用いる糸は非常に細いナイロン糸なので、抜糸時に痛みを感じることはありません。
- 術後の腫れはどれくらい続きますか?
- 術後の大きな腫れは、1週間程度で引きます。術後の安静が保たれていない場合は長引くこともあります。また、むくみが1か月以上持続することがありますが、見た目ではあまり気にならないことが多いです。
- Z形成術とW形成術ではどちらがきれいに治りますか?
- 耳垂裂の手術では、縫い合わせた部分が陥凹等の変形を生じないように、基本的にはZ形成術を行います。耳垂裂の形や状態によってはW形成術を行います。術式については執刀医の判断で、より良い方法を選択します。どちらの方法も、きれいな仕上がりになるよう、手術用拡大鏡下に丁寧に細かく形成外科的縫合を行っています。
患者様には、事前に、手術内容をご理解いただけるまでしっかりとご説明します。
- 耳垂裂の治療費を教えてください。
- ピアスによる耳垂裂の治療は保険適応外となるため、自費診療になります。手術料金は1か所につき11万円(税込)、その他初再診料、血液検査料、処方料がかかります。詳細につきましてはお問い合わせください。
- 耳垂裂の手術の後に、ピアスの穴をもう一度あけることはできますか?
- はい、可能です。術後1か月以上経過して創部に問題がなければピアスの装着が可能です。